
こんにちは、新山トランペットレッスンの新山です!
トランペットを吹いていて、「高音が出にくい」「すぐに唇がバテてしまう」「音がカサカサして芯がない」といった壁にぶつかったことはありませんか?
実は、これらの悩みのほとんどは、自分の唇の形や骨格に合っていない、無理な「アンブシュア(口の形)」が原因で引き起こされています。

トランペットは、出したい音を狙い通りに出せるようになるまでのハードルが、他の楽器と比べても非常に高い楽器です。
だからこそ、土台となる口の形が正しくセッティングできていないと、いくら熱心に練習を重ねても、吹けば吹くほど泥沼にはまってしまいかねません。
今回は、自己流の癖から抜け出し、あなたの唇に最もフィットする「最適なアンブシュアの作り方」の極意を、ステップを追って詳しく解説していきます。

目次
1. なぜ「自分に合った」アンブシュアでなければいけないのか?
ネットの動画や一般的な教則本を見ると、「唇をこう結ぶ」「マウスピースの比率は上唇と下唇で何対何」といった、いわゆる『一般的な正解』が書かれていることが多いですよね。
しかし、人間の唇の厚さ、歯並び、アゴの形や骨格は、一人ひとり全く違います。そのため、誰かの「正しい形」をそのまま100%真似しても、あなたにとっての正解になるとは限りません。
ここで最も大切なのは、他人の真似をすることではなく、自分の顔の構造において「一番楽に唇が振動し、スムーズに息が真っ直ぐ通るポイント」を自分自身で見つけ出すことです。
実際の演奏中、音域が変わるたびに口の形をガチャガチャと変えている時間はありません。高い音が出せるアンブシュアのセッティングをベースにして、その形のまま低い音までコントロールできるようになることが、演奏全体のクオリティを安定させる最大のコツになります。
2. 実践!理想的なアンブシュアを導く3つのステップ

自分だけのベストな唇のフィット感を作るために、まずは楽器を構える前に、以下の3つのステップを一つずつ丁寧に行ってみてください。
① 力を抜いて「自然な M(エム)」の形を作る
まず、口の周りの筋肉の緊張を完全にほぐし、軽く「エ」の口の形を作ってから、優しく「ム」と閉じるようにして上唇と下唇を合わせます。
このとき、唇を強く噛み締めたり、無理に内側へ巻き込んだりしないよう、自然体な状態をキープすることが、息をスムーズに流すための重要な土台になります。
② マウスピースを「骨格のベストポジション」に当てる
次に、先ほど作った自然な口の形に対して、マウスピースをそっと当てます。
真ん中に当てるのが基本と言われますが、歯並びやアゴの噛み合わせによっては、少し左右や上下にずらした方が、息がストレートに入る場合もあります。
鏡をしっかりと見ながら、唇の粘膜を強く押し潰さない程度の「優しい圧」で、一番しっくりとフィットする位置を探しましょう。

③ 息を流して「唇の真ん中だけ」を振動させる
セッティングができたら、深呼吸をするようにリラックスして息を吸い、マウスピースの穴に向かって「すーっ」と一定の息を吹き込みます。
口角(口の両端)は息が漏れないようにしっかりと支えつつ、唇の真ん中の振動する部分だけは柔らかさを保ち、息の流れによって自然に音が鳴る感覚を丁寧に掴んでください。
3. 高音も低音も迷わない「アンブシュアを固定する」大きなメリット
初心者から上級者まで、多くの人が特に苦戦するのがハイトーン(高音)の演奏です。しかし、高い音を出したいからといって、口を横にギューッと引っ張ったり、マウスピースを唇に強く押し付けたりするのは完全に逆効果です。これをやってしまうと、唇の血流が止まってしまい、すぐにバテる原因を自ら作ることになります。
高い音が出る正しいアンブシュアを最初の段階で一度セットしたら、その状態をできるだけキープしたまま、息のスピードや圧力のコントロールによって音程を変えていく練習を取り入れましょう。
「一つのアンブシュアで全ての音域をカバーする」という意識を持つだけで、長時間の演奏でも驚くほどバテにくくなり、高音から低音まで音色のムラが綺麗になくなっていきます。
4. 基礎練習だけで終わらせない!吹きたい曲の音域でアンブシュアを育てる
頭の中で「正しい形を作らなきゃ」と考えすぎるあまり、顔全体の筋肉がガチガチに硬直してしまっては本末転倒です。
アンブシュアの確かな基準を作るためにおすすめなのが、ジブリ映画『天空の城ラピュタ』の劇中曲として有名な名曲『ハトと少年』のような、真ん中の音域を中心とした親しみやすい楽曲を毎日の練習に取り入れることです。

最初のうちは、退屈な基礎練習ばかりを延々と繰り返すよりも、すっ飛ばしてでも「自分が心から吹きたい曲」にどんどんチャレンジしてみてください。
その曲を実際に演奏する中で、「出ない音」や「吹きにくい部分」を具体的に見つけ、「どうすればこの音がもっと楽に響くか」を逆算して口の形を微調整していくことこそが、最も効率的で時短になる上達への近道です。
まとめ:時間をかけて自分だけの「正解」をなじませよう
トランペットは、一朝一夕で思い通りの音が出せるほど簡単な楽器ではありません。 早くうまくなりたいからと時短ばかりを求め、自己流の無理な形で吹き続けてしまうと、変な癖がついて後から修正するのが非常に難しくなってしまいます。
だからこそ、じっくりと時間をかけて、自分の唇とトランペットを少しずつなじませていくプロセスそのものを、ぜひ楽しんでみてください。
ゆっくりと時間をかけて見つけたあなただけの最適なアンブシュアは、これからの演奏生活において一生モノの武器になり、過去の自分とは見違えるような、驚くほど美しく豊かな響きを奏でてくれるはずです。
▼アンブシュアの具体的なセッティングを動画で分かりやすく解説! 【トランペット】唇に合った最適なアンブシュアの作り方とは!?
新山トランペットレッスン(トランペット教室) 公式サイト:https://tn-network.jp
対面レッスン:群馬県(高崎・前橋・伊勢崎)にて開講中! オンラインレッスン:全国対応。あなたに合わせた最適なマンツーマン指導を行います。
