トランペットのスラーが滑らかになる練習方法|息の使い方をプロが解説

2026.08.11

こんにちは、ニイヤマッスルでございます。トランペット講師・奏者として、対面やオンラインでレッスンを行っています。

ニイヤマッスル
ニイヤマッスル

今回は、音を滑らかに移動するための練習方法についてお話しします。

スラーで音をつなごうとしても、音が変わる瞬間に段差ができたり、音が途切れたりすることはありませんか?

ピストンを間違えないように指へ意識を向けても、なかなか滑らかにならず、「自分はスラーが苦手なのかもしれない」と感じている方もいると思います。

音を滑らかにつなぐために大切なのは、指だけを動かすことではありません。ロングトーンのように息を流し続け、その流れの中で音を変えることが重要です。

この記事では、スラーやリップスラー、タンギングで音を滑らかにつなぐための考え方を、初心者の方にもわかりやすく解説します。

楽器を無理なく鳴らす感覚から確認したい方は、先にトランペットを楽に吹く感覚をつかむ練習方法もご覧ください。

▼今回の内容はこちらの動画でもご視聴いただけます♪

トランペットで音が滑らかにつながらない原因

音が滑らかにつながらないときは、ピストンの操作だけではなく、音が変わる前後の息の流れを確認してみましょう。

スラーは舌で音を区切らずに吹くため、息の状態がそのまま音のつながり方に表れます。

息が途中で失速している

たとえば「ソ・ラ・シ・ド・レ」と音を上げていくとき、最初のソと同じ感覚のまま吹き続けると、上の音へ移動する途中で息が失速することがあります。

その結果、音が上がりきらなかったり、音と音の間に隙間ができたりして、ガタガタとした印象になりやすくなります。

反対に、音を下げるときに急に息を抜いてしまうと、やはり音の流れが不安定になります。上がるときも下がるときも、息の変化を丁寧に行うことが必要です。

ピストン操作だけで音を変えようとしている

運指のあるスラーでは、ピストンを押せば音程が変わります。しかし、指が正しく動いていても、息の流れが整っていなければ滑らかな演奏にはなりません。

ピストンは音を切り替える役割を持っていますが、実際に音を鳴らし続けているのは息です。指と息を別々に動かすのではなく、息の流れに指を合わせると考えましょう。

滑らかな演奏で重要なのは息の流れ

音を滑らかにつなぐときは、一本のロングトーンを吹き続けながら、その途中で音程だけを変えるイメージを持ってみてください。

音ごとに息を入れ直すのではなく、最初から最後まで一本の息が続いている状態を目指します。

ロングトーンの中で音だけを変える

動画では、ホースから水が流れている状態にたとえて説明しています。

ホースから水を出し続けたまま、先端の切り替え部分を操作すると、水の流れ方は変わっても、水そのものは止まりません。トランペットでも、流れている息を止めずにピストンで音を切り替えるイメージです。

ニイヤマッスル
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まっすぐ吹いているところに、音だけが変わっている感じです。

高い音へ向かうときは下から支える

音程が上がるときは、音が失速しないように、息を少しずつ下から支えていく感覚が必要です。

ただし、上の音へ行くたびに強く吹き込むという意味ではありません。急に息をぶつけると、音が飛び出したり、音色が変わりすぎたりする可能性があります。

階段を一段ずつ丁寧に上るように、音程の変化に合わせて息の支えを加えていきましょう。音を下げるときも、急に息を抜かず、流れを保ったまま丁寧に戻します。

息をたくさん使うことよりも、音が変わる瞬間まで息の流れを失速させないことを意識してください。

スラーをきれいにつなぐ練習方法

まずは、隣り合った音を使った短い音型から練習しましょう。動画では、ソから音を上げて戻ってくる音型を例にしています。

ソ・ラ・シ・ド・レをゆっくり吹く

次の順番で、音のつながりを確認してみてください。

  1. ソの音を安定して鳴らす
  2. 息を止めずに、ラ・シ・ド・レと上がる
  3. 上の音へ行くほど、息が失速しないように支える
  4. レからソへ戻るときも、急に息を抜かない
  5. 音の間に隙間や段差がないか確認する

速く吹くことが目的ではありません。最初は一つひとつの音を確認できる速さで練習し、息と指が合っているかを聴きましょう。

ピストンは曖昧に押さない

ピストンをゆっくり曖昧に押すと、音が変わる途中の状態が長くなり、つながりが鈍く聞こえやすくなります。

滑らかに吹くことと、指をゆっくり動かすことは別です。息は滑らかに流しながら、ピストンは必要なタイミングで確実に切り替えることがポイントです。

うまくつながらないときは、指だけを何度も動かすのではなく、最初の音をロングトーンで鳴らし、その息を保ったまま運指を加えてみましょう。

リップスラーを練習すると音の移動が整いやすい

ピストンを使わず、同じ運指のまま唇や息の状態を変えて音程を移動することを、リップスラーと呼びます。

リップスラーは、ピストンの助けを使わずに音を移動するため、通常のスラーより難しく感じる方もいます。

まずはソとドの往復を試す

動画では、同じ運指でソとドを往復する練習を紹介しています。音が変わる瞬間に息が止まったり、音を無理に押し上げたりしないように注意しましょう。

リップスラーで音を滑らかに移動できるようになると、ピストンを使うスラーでも、息を使って音程を移動する感覚を生かしやすくなります。

ニイヤマッスル
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リップスラーで音が変わるときに滑らかに移動できれば、ピストンを押したときにもきれいにできると思います。

できないときは無理に音を押し上げない

リップスラーは、唇の柔軟性や息の支えも関係するため、最初から滑らかにできなくても問題ありません。

音が出ないからといって、マウスピースを強く押しつけたり、身体に力を入れたりするのは避けましょう。音が不安定になったときは、一度休んで、楽に鳴らせる音から再開してください。

唇や顎、喉などに痛みや異常を感じた場合は、練習を中止してください。症状が続く場合は、医療機関などの専門家へ相談しましょう。

タンギングでも息の流れを止めない

舌を使って音を区切るタンギングでも、滑らかな表現をしたい場合は、息の流れを保つことが大切です。

タンギングは、息を毎回止めてから出し直す動きではありません。流れている息に舌が触れ、舌が離れた瞬間に再び息が流れるイメージです。

「トゥ」とゆっくり発音して舌の動きを確認する

まずは楽器を持たずに、「トゥ」とゆっくり発音してみてください。舌が上の歯の近くに触れ、離れた瞬間に音が出ることを確認できます。

次に、声を出さずに同じ舌の動きを行います。舌を強く弾くのではなく、触れていた舌を優しく離す感覚を探しましょう。

滑らかさと強いアタックを使い分ける

曲によっては、はっきりした強いアタックが必要な場面もあります。そのため、いつでも優しくタンギングすればよいというわけではありません。

滑らかに吹きたい場面では舌を優しく使い、はっきり発音したい場面ではアタックを明確にするなど、音楽に合わせて使い分けましょう。

スラーでもタンギングでも共通するのは、音を変えたり区切ったりしても、息の土台は止めないことです。

音を滑らかにつなぐ練習のポイント

音を滑らかにつなぐためには、スラー、リップスラー、タンギングを別々の技術として考えるだけでなく、すべての土台に息の流れがあることを理解しましょう。

  1. ロングトーンのように一本の息を流す
  2. 音が上がるときは息を失速させない
  3. 音が下がるときも急に息を抜かない
  4. ピストンは息の流れに合わせて確実に切り替える
  5. リップスラーで音程を移動する感覚を練習する
  6. タンギングでは舌を強く弾きすぎない

最初から速いフレーズで練習する必要はありません。短い音型をゆっくり吹き、音と音の間に段差がないかを確認する方が、滑らかな感覚をつかみやすくなります。

ニイヤマッスル
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滑らかに吹けるようになると、表現の幅も広がります。

まとめ

トランペットで音を滑らかにつなぐためには、ピストンや舌の動きだけでなく、息を流し続けることが重要です。

ロングトーンの中で音だけを変えるつもりで吹き、音が上がるときも下がるときも、息の流れを丁寧に保ちましょう。

音を変える瞬間に息を止めないという共通点を意識すると、スラーだけでなく、リップスラーやタンギングの改善にもつながります。

実際の音や息の変化は、文章だけではわかりにくい部分もあります。今回の動画では演奏を比較しながら説明していますので、ぜひ音を聴きながら一緒に試してみてください。

▼動画でスラー・リップスラー・タンギングの違いを確認する

【トランペットレッスン】音を滑らかに吹く練習方法!

基礎練習をするときに気をつけたいポイントは、初心者がついやってしまうNGな練習方法でも解説しています。

練習量や身体の状態を含めて基礎から見直したい方は、トランペットのやってはいけない練習方法も参考にしてください。

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スラーで音が途切れる原因は、息、運指、唇の状態など、人によって異なります。自分では原因を判断しにくい場合は、実際の音を聴きながら一緒に確認していきましょう。

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