
こんにちは!トランペット講師のニイヤマッスルこと、新山泰規です。

今回は、ズバリ!良くない癖についてお話しします。
曲を練習しているとき、最初の音を外した瞬間に演奏を止め、もう一度最初からやり直していませんか?
音を外すと、つい「今のは違う」「もう一回」と、すぐに吹き直したくなりますよね。
ぼく自身も気を抜くと吹き直してしまうため、今でも毎日注意して心がけています。

まず結論ですが、曲やフレーズの練習では、音を外しても、あらかじめ決めた区間までは止まらずに吹き切ることが大切です。
本番では、音を外したからといって演奏を最初からやり直すことはできません。普段の練習から、ミスをしても音楽の流れを保つことを意識しましょう。
この記事では、吹き直しを減らした方がよい理由や、音を外してもフレーズを吹き切る練習方法、吹き直して調整してもよい場面との違いを解説します。
音の出し方や音階の基礎から確認したい方は、トランペット初心者向け基礎練習のやり方も参考にしてください。
▼今回の内容はこちらの動画でもご視聴いただけます♪
目次
トランペットの曲練習で吹き直しを減らした方がよい理由
吹き直しを繰り返すと、何度か試してから正しい音を出すことのが癖がついてしまいます。本番と同じように、一度始めた吹き始めたら演奏を続ける意識が大切です。
本番では途中からやり直せない
コンサートやコンクールなどの本番では、最初の音を外しても演奏は続いていきます。自分だけが止まり、もう一度始めることはできません。
そのため、普段から音を外した瞬間に止まっていると、本番とは異なる条件で練習していることになります。
本番を想定するのであれば、ミスをしないことだけでなく、ミスをしても次の音へ進み、決めた場所まで演奏を続けることも練習しましょう。
トランペットが本番で難しく感じられる理由については、トランペットの難易度は?難しい理由と乗り越え方もあわせてご覧ください。
何度か試してから音を当てる癖がつきやすい
動画では、最初の音を外すたびに演奏を止め、何度もやり直して4回目に成功するという大げさな例を実演しています。
練習では4回目に音が当たれば成功したように感じます。しかし、その方法が習慣になると、一度目からフレーズを始める準備が不足したままになる可能性があります。

吹き直しをする癖がつくと、本番でも何度か試さないと吹けない状態になってしまいます。
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音楽の流れが途切れてしまう
吹き直しが増えると、一つひとつの音を「当たった」「外れた」で確認する練習になりやすくなります。
しかし、曲の中では一音だけが独立しているわけではありません。その音から次の音へつながり、フレーズが作られています。
一音を当てることだけでなく、その音から始まるフレーズ全体を演奏することを練習しましょう。
音を外してもフレーズの最後まで吹き切ろう
吹き直しを減らすには、演奏を始める前に練習する区間(フレーズやリハーサル番号など)を決め、その区間まではミスをしても止まらないように心がけましょう。
※曲全体を一度に通す必要はありませんが、本番を想定するなら取り入れることも時には大切です。
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1.最初に練習する区間(フレーズやリハーサル番号など)を決める
まずは、どこからどこまで演奏するのかを決めます。初心者の方は、まずは短いフレーズから始めてください。
動画では、「ソ・ラ・シ・ド」という短いフレーズを例にしています。
最初のソを外しても、ドまでは演奏を続けます。
曲の一部分を練習する場合も、全部を通す必要はありません。「この小節から次の区切りまで」と終了位置を決めましょう。
2.ミスしても決めた位置までは止まらない
一度演奏を始めたら、音を外しても決めた終了位置までは続けます。外した音へ戻ったり、その場で何度も音を確認したりしないようにします。
大切なのは、ミスを無視することではありません。まずは音楽の流れを保ち、フレーズを終える経験を作ることです。
最初は、音を外したことが気になって次の音へ進みにくいかもしれません。それでも、止まらずに最後まで進むことを、その回の練習目的にしてください。
3.吹き終わってから原因を振り返る
決めた区間を吹き終えたら、外した場所や演奏しにくかった原因を振り返ります。
最初の唇の位置が合っていなかったのか、息の流れが不足していたのか、先の音を十分にイメージできていなかったのかを考えてみましょう。
原因を確認したうえで、次の一回を演奏します。一音だけを何度も当て直すのではなく、もう一度同じフレーズの流れで試してください。
「演奏中は止まらない」「吹き終わってから原因を確認する」と、演奏と振り返りの時間を分けましょう。
吹き直してもよい場面と避けたい場面
すべての吹き直しが悪いわけではありません。音や唇の状態を探しているウォーミングアップと、音楽の流れを作る曲練習では、吹き直しの役割が異なります。
ウォーミングアップ中の調整
練習を始めた直後は、唇の位置や音の出し方を確認することがあります。
動画でも、低い音を楽に鳴らそうとして、「もう少しこの位置かな」と調整しながら吹き直すことはよいと説明しています。
ウォーミングアップでは、その日の状態に合う吹き方を探すことが目的になる場合があります。そのため、音を確認して調整する吹き直しまで禁止する必要はありません。
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曲や練習曲を演奏するとき
曲や練習曲では、音楽の流れを保つことが練習の目的になります。
最初の音を外すたびに止めるのではなく、決めたフレーズまでは吹き切ってください。これは、曲全体を毎回最初から最後まで通すという意味ではありません。
短い区間で構わないので、その中では演奏を切らないようにしましょう。
難しい区間を短く分けて練習するとき
難しい部分を取り出して練習する場合も、数音だけを何度も当てるのではなく、前後を含む短いフレーズにします。
たとえば、外しやすい音の一音前から始め、外した後の音まで演奏します。これにより、問題の音へ入る流れと、その後に続く流れを一緒に練習できます。
ウォーミングアップでは音や唇を調整し、曲練習では決めたフレーズの流れを優先するという使い分けがポイントです。
音を「点」ではなくフレーズの流れとして捉える
トランペットは音を外すことへの怖さから、一音ずつを「当てるゲーム」のように捉えやすい楽器です。しかし、実際の音楽は一音だけでは終わりません。
最初の一音から音楽は始まっている
曲の最初の音は、その音だけを鳴らして終わるものではありません。次の音や、その先のフレーズへ進むための始まりです。
最初の音を出すときから、次にどの方向へ音が動くのか、どこまで息を流すのかをイメージしましょう。
音を一つの点として見るのではなく、前後の音とつながった流れとして準備することが大切です。
音を当てるだけの練習にしない
音を正確に当てることは大切です。ただし、その音だけが当たっても、その後の音楽が途切れてしまえば、曲としては流れません。
「ソが当たった」「高音が出た」という結果だけでなく、そこから次の音へ自然につながったかも確認してください。
最終的には、正しい音を並べるだけでなく、フレーズに方向や表現をつけていきます。そのためにも、まず止まらずに流れを作る練習が必要です。
ミス後に流れを立て直す力を身につける
本番では、一つ音を外した後にも次の音が続きます。そこで止まらず、次の音から流れを立て直さなければなりません。
普段からフレーズを吹き切っていれば、ミスをした後にも演奏を続ける経験を積めます。

音を点で捉えるのではなく、ちゃんと流れを作っていくことが大事です。
最初の音を出す前にフレーズ全体を準備する
フレーズを止まらずに吹くためには、最初の音だけでなく、その先にある音域や流れまで考えて唇を準備する必要があります。
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到達する音域までイメージする
動画では、チューニングB♭からハイB♭までリップスラーで上がる例を紹介しています。
この場合、最初のチューニングB♭だけが出る唇ではなく、そのままハイB♭まで上がれる状態を最初から準備するという考え方です。
最初の音を出してから慌てて唇を作り直すのではなく、演奏するフレーズ全体に対応できる状態を、最初の一音の前にイメージしましょう。
リップスラーで唇の準備を確認する
リップスラーとは、ピストンを変えずに、唇や息の使い方で違う高さの音へ移動する練習です。
複数の音を一つの流れで移動するため、最初の唇の状態が、その後の音域に合っているかを確認できます。
最初の音は出ても途中で音がつながらない場合は、開始時の唇が到達する音域に対応していない可能性があります。
楽に音を出してからコントロールを整える
まず音をできるだけ楽に出せるようにし、その後に音程などのコントロールを高めていくという考え方を紹介します。
音を出すことだけで精いっぱいの状態では、フレーズの流れや表現まで考える余裕を作りにくくなります。
まずは無理に押し出さずに音が出る状態を探し、その状態からフレーズ全体をつなげていきましょう。
楽に音を出せる唇の探し方については、楽に演奏する唇の見つけ方も参考にしてください。
高音までつながる唇を個別に確認したい方は、トランペット高音強化レッスンのご案内もご覧ください。
吹き直しの癖を改善する実践手順
吹き直しの癖は、短いフレーズから「止まらずに吹く」という目的を決めて練習すると意識しやすくなります。一度に長い曲へ挑戦する必要はありません。
- 一つの短いフレーズを選びます。
- 始める位置と、必ず吹き切る終了位置を決めます。
- 最初の音だけでなく、その先の音域や流れまでイメージします。
- 一度吹き始めたら、音を外しても終了位置まで続けます。
- 吹き終わった後に、外した原因や準備不足を振り返ります。
- 改善点を確認し、もう一度フレーズ全体を演奏します。
一回の演奏で、音程、音色、表現、リズムなどをすべて直そうとすると、途中で止まりやすくなります。
最初は「音を外しても止まらない」という一つの目的だけに絞ってください。フレーズを吹き切れるようになってから、ほかの要素を整えていきましょう。
吹き直しを我慢することが目的ではありません。最初から最後まで音楽の流れを作るために、止まらずに吹く経験を増やしましょう。
普段から本番のようにフレーズを吹き切ろう
曲やフレーズの途中で音を外したとき、毎回最初から吹き直していると、何度か試してから音を当てる練習になりやすくなります。
練習する区間を短く決め、一度始めたらミスをしても最後まで吹き切ってください。その後で原因を確認し、次の一回へつなげましょう。
音を一つずつ当てる練習ではなく、最初の一音からフレーズ全体を準備し、音楽の流れを最後まで保つ練習をしましょう。
吹き直しを減らすことは、ミスをしてはいけないという意味ではありません。音を外した後にも次の音へ進み、演奏を立て直す経験を作ることが大切です。

ぼく自身も師匠から吹き直しの癖を注意されてきました。今でも気をつけているので、皆さんも一緒に意識していきましょう。
今回の内容は、「やらない方が良い吹き方を紹介!」の動画でも、吹き直しの例やリップスラーの実演を交えてお話ししています。ぜひ動画でも確認してください。
基本的な音の出し方やフレーズ練習の前段階から見直したい方は、トランペット初心者向け基礎練習のやり方も参考にしてください。
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曲の途中で止まってしまう方や、最初の一音からフレーズ全体を準備する感覚が分からない方は、現在の吹き方や練習方法を一緒に確認してみましょう。
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